たまごと食中毒について ここではサルモネラ食中毒との関係や食品衛生法について解説します。

サルモネラ食中毒と卵

サルモネラ食中毒の状況
近年、サルモネラが原因となった食中毒が増加傾向を示しております。
また原因食品としては1994年以降『卵類及びその加工品』が増加しています。大腸菌O-157が大流行した1996年でさえ、発生件数、患者数においてトップがサルモネラによるものでした。
2000年以降は、発生件数は減少しているものの、原因菌別の発生件数では常に上位に位置しています。

サルモネラとは
約100年前に発見された腸内細菌科に属する一群の総称です。現在では2,000種類以上に分類されており、その多くが食中毒の原因菌となっています。
このサルモネラは鶏、豚、牛などの動物の体内や河川や下水等自然界に広く分布しています。

サルモネラ属菌による食中毒の発生状況(1997年〜2016年)

2016年(平成28年)のサルモネラ属菌による食中毒は、事件数で31件(前年比7件増)、患者数で704人(同1,214人減)でした。
生産者のご努力、衛生指導の徹底により患者数は減少していますが、事件数は増加していますので、引続き注意が必要と考えられます。

(厚生労働省統計情報部資料より抜粋)

事件件数 患者数

サルモネラの特徴は
高熱には弱く70℃×1分の加熱で死滅しますが、低温や乾燥には比較的強く、長期間生存します。サルモネラ食中毒の潜伏期間は8~48時間で、平均24時間です。
主な症状は腹痛、下痢、発熱であり、ときには吐き気や嘔吐なども伴います。

卵とサルモネラの関係
以前から鶏卵のサルモネラ汚染は問題視されていましたが、近年問題となっているのは鶏卵が産み落とされた直後から既に内部が汚染されているIN EGG型のサルモネラです。鶏卵から検出されるサルモネラで増加傾向にあるのが、サルモネラ・エンテリティディス(SE)と呼ばれるIN EGG型のサルモネラです。サルモネラ・エンテリティディスが鶏卵の内部に存在する確率は30,000個に1個の割合だといわれております。

食品衛生法施行規則等の改正について

近年増加傾向にある卵が原因と思われる食中毒事件を減少させるべく、1999年11月に、『食品衛生法施行規則及び規格基準』の一部が改正となりました。この改正で鶏卵及び液卵について、生産から消費までの各段階で総合的な衛生対策が実施されることになりました。

殻付卵を使用する場合の注意点

・食品の製造や加工調理に使用する卵は、食用不適卵(※)であってはなりません。
 (※)食用不適卵:腐敗卵・カビ卵・血液が混入した卵・液漏れした卵・卵黄が潰れた卵・孵化中止卵等
・殻付卵を使用して食品を製造、加工又は調理する場合は、中心温度で70℃×1分以上の加熱をしましょう。
・殻付卵は10℃以下に保管するようにしましょう。
・卵は使う分だけを都度、冷蔵庫から出すようにし、すぐに調理しましょう。
・表示の品質保持期限内に使い、日付の古いものから使うようにしましょう。